オーデマ ピゲ ロイヤル オーク クロノグラフとボックス

【対談】前田健人 ✕ 森宣博 | 私達が高級時計や資産価値にこだわる理由

1,000万円で買った時計が、数年後に1,500万円で売れることがある。

そんな話を聞くと、時計は消費ではなく別の何かに見えてくる。前回の対談で前田健人が残した「資産価値」という言葉が、ずっと気になっていた。今回はその続きとして、Nexus Media代表・森宣博が聞き手に回り、前田健人が時計を「資産」として見る理由を尋ねました。

オーデマ ピゲ ロイヤル オーク クロノグラフ

時計は「消費」ではなく「資産」

森: さきほどの時計のお話は参考になりました。そのときに資産価値のお話も出てきてとても気になっていました。

前田: はい、そこは経営者として外せない視点ですね。時計は単なる趣味や見栄ではなく、立派な「資産」ですから。

森: パテック フィリップのノーチラスを狙っているというお話もありましたが、やはり「格」を上げることと「資産価値」はセットで考えているんですか?

前田: もちろんです。例えば、1,000万円で買った時計が、数年後に1,500万円で売れる可能性がある。これって、実質的に「お金を払って価値を身につけている」のではなく、「価値を所有しながら、その恩恵を無料で受けている」ようなものじゃないですか。

森: なるほど。消費ではなく、資本の置き場所を変えているという感覚ですね。

「ええ時計を持て」が意味していたこと

前田: はい。大阪の社長さんに「ええ時計を持て」と言われたのも、単に高いものを買えという意味ではなく、「価値が落ちない本物を見極める目を持て」ということだったんだと今は理解しています。経営者として、どこにリソースを投下すれば最大のリターンが得られるかを常に考える。そのマインドは時計選びもビジネスも全く同じです。

森: 非常に合理的ですね。私たちエンジニアは、どうしても「機能」や「内部構造の美しさ」に目が行きがちですが、前田さんのように「市場での客観的な評価(資産性)」という軸を持つと、モノの選び方がガラッと変わります。

前田: そう言っていただけると嬉しいです。でも、森さんが大切にしている「精密さ」や「職人のこだわり」があるからこそ、その時計に世界的な価値がつくわけですからね。エンジニアリングの極致が、結果として資産価値を生んでいる。

精密さと資産価値のつながり

森: 繋がりました。私がNexus Mediaでシステムの堅牢性やロジックの美しさにこだわるのも、それが最終的にクライアントにとっての「永続的な資産」になるからだと再認識しました。

前田: はい。だからこそ、最高峰のノーチラスを狙う。格も上がるし資産価値も上がる。これほど経営者として理にかなった投資はないと思っています。

森: 経営者としての勝負勘と、モノの本質を見抜く力。改めて勉強になりました。私も自分のステージを一段上げるための一本を、資産性の視点も入れて選んでみます。ありがとうございました!

おわりに

価値が落ちない本物を見極める。それは時計選びの話でありながら、経営にもものづくりにも同じ形で表れる考え方でした。自分のステージを一段上げる一本を選ぶとき、あなたは何を基準にするでしょうか。